國中くぬち)” の例文
新字:国中
ここに天皇、高山に登りて、四方よもの國を見たまひて、りたまひしく、「國中くぬちに烟たたず、國みな貧し。かれ今より三年に至るまで、悉に人民おほみたから課役みつきえだちゆるせ」
ここを以ちて大殿こぼれて、悉に雨漏れども、かつて修理をさめたまはず、一〇をもちてその漏る雨を受けて、漏らざる處に遷りりましき。後に國中くぬちを見たまへば、國に烟滿ちたり。