かぢ)” の例文
「だんないわい、虫が好くのや、あれが喫むのでなうて、腹の虫が喫むのや。線香を食うたり、壁土や泥土ごろたかぢる子があるもんやが、それと同じこつちや。病や。」
世の中へ (新字旧仮名) / 加能作次郎(著)
しばらくして、もうえたらうと一つ取出とりだしてかぢつてみました。かたい。まるでいしのやうです。もすこしたつて、また取出とりだしてみました。矢張やつぱかたい。いくらてもいしのやうでべられません。
ちるちる・みちる (旧字旧仮名) / 山村暮鳥(著)
僕は長椅子に寝ころんだままチヨコレエトの棒でもかぢることにしよう。
侏儒の言葉 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)