喚叫かんきょう)” の例文
館の大廂おおびさしからは護摩ごまの煙が雲のように立ちのぼり、衆僧の振鈴しんれい誦経ずきょうが異様な喚叫かんきょうをなして二条の町かどあたりまでも聞えてくるほどだった。
私本太平記:13 黒白帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
と、山上やまからも騒然たる人間の喚叫かんきょうが湧き起こり、眼には見えないが走り廻わる人の気勢が繁くなった。
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)