“吶々”の読み方と例文
読み方割合
とつとつ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
大塔ノ宮の旗上げ、その吉野城と、金剛山との結びつき、四国九州にわたる宮方の危険なきざし、それらを、茂時は事務口調で、吶々とつとつと申しべた。
私本太平記:06 八荒帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
吶々とつとつとして、しかも沈着に、純真に、縷々るるこの意味の数千言を語ったのが、轟々ごうごうたる汽車のうちに、あたかも雷鳴をしのぐ、深刻なる独白のごとく私たちの耳に響いた。
唄立山心中一曲 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
津上氏は帝展に数回特選され、数多の名士の銅像を作った人であるが、席上梅津只圓翁の人格を聞き、次いでその写真数葉を見るに及んで非常に感激し、吶々とつとつたる口調で
梅津只円翁伝 (新字新仮名) / 夢野久作杉山萠円(著)