“吉備団子”の読み方と例文
読み方割合
きびだんご100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
なんと、時節がら愉快のことではありませぬか。もし拙者の御伴おともするものがあるなら、吉備団子きびだんごの一つくらいは差し上げてもよろしい。
通俗講義 霊魂不滅論 (新字新仮名) / 井上円了(著)
この間は岡山の名産吉備団子きびだんごをわざわざ吾輩の名宛で届けてくれた人がある。だんだん人間から同情を寄せらるるに従って、おのれが猫である事はようやく忘却してくる。
吾輩は猫である (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
ただそのくらいな見識を有している吾輩をやはり一般猫児びょうじの毛のえたものくらいに思って、主人が吾輩に一言いちごんの挨拶もなく、吉備団子きびだんごをわが物顔に喰い尽したのは残念の次第である。
吾輩は猫である (新字新仮名) / 夏目漱石(著)