“号鐘（かね）” の例文

旧字：號鐘

今も申上げようかと思ひあんしたども、お話中に容喙（くちだし）するのも悪いと思つて、黙つてあんしたが、先刻（さつき）その、号鐘（かね）が鳴つて今始業式が始まるといふ時、お出しになりあんしてなす。

足跡 (新字旧仮名) ／ 石川啄木(著)

健は卓の上から延び上つて、其処に垂れて居る索（なは）を続様（つづけざま）に強く引いた。壁の彼方（かなた）では勇しく号鐘（かね）が鳴り出す。今か／＼とそれを待ちあぐんでゐた生徒等は、一しきり春の潮（うしほ）の湧く様に騒いだ。

足跡 (新字旧仮名) ／ 石川啄木(著)

“号鐘”の意味

《名詞》

合図のために鳴らす鐘。

船舶で霧のなかで衝突を回避するためや時刻を知らせるためなどに鳴らす鐘。
《固有名詞》

古代中国に存在したと伝えられる四大名琴のひとつ。周代に作られ、春秋時代の斉の君主桓公が所蔵したと伝えられる。
(出典:Wiktionary)

“号鐘（船鐘）”の解説

船鐘（せんしょう、ship's bell）あるいは号鐘（ごうしょう）は、船の上で時を知らせたり、その他の伝統的な機能に使用される鐘のこと。 鐘自体は通常真鍮または青銅で作られ、通常は船名が刻印または鋳造されている。
なお、イスラム教徒が乗る船には、教義のなかに「天使は、鐘と犬を連れた旅行者と同行しない。」という記述があるため、鐘を用いずゴングや銃が用いられた。
(出典:Wikipedia)

号	常用漢字 小３ 部首:⼝ 5画
鐘	常用漢字 中学 部首:⾦ 20画