収穫時とりいれどき)” の例文
旧字:收穫時
村人の最も忙しい収穫時とりいれどきである。静かな日には早朝から夕暮れまで、彼方の丘、此方の畑で立働いてゐる人々の唄声に交つて鋏の音が此処に居てもはつきり聞える。
西瓜喰ふ人 (新字旧仮名) / 牧野信一(著)
玉葱やキャベツの収穫時とりいれどきには、彼の小さな弟や妹たちまでしり端折ぱしをりをして裸足はだしで手伝ひに出かけた。玉葱を引抜いたり、キャベツをざるに入れて畑から納屋なやへ運んだりした。
新らしき祖先 (新字旧仮名) / 相馬泰三(著)
収穫時とりいれどきたのみなきも、吾はいそしみて種をかむ。
海潮音 (新字旧仮名) / 上田敏(著)
「相当忙しいんですつてね! 蜜柑の収穫時とりいれどきは?」
F村での春 (新字旧仮名) / 牧野信一(著)