“双刃”の読み方と例文
読み方(ふりがな)割合
もろは100.0%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
これを理想という短い尺度から矛盾とるなら、この矛盾は双刃もろはの剣で、腐朽ふきゅう常套じょうとうを斬り、固着の錆苔を剥ぎます。未解決や未完成を恐れて何で解決や完成に旅立たれましょうか。
生々流転 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
これは双刃もろはの刀であって、新を求める者に対しては伝統がないから卑俗だといってたたく武器となるが、自身に対しては「代々の撰集世々の歌仙、詠み残せる風情あるべからず」という自縄自縛じじょうじばくになってしまう。
中世の文学伝統 (新字新仮名) / 風巻景次郎(著)
大森山王×××番地高台に建てられたる同じく分離派風の自宅玄関、応接間に隣る自室に於て夜半まで執務中、デスク前の廻転椅子の中で、平生同氏が机上にて使用していた鋭利な英国製双刃もろはの紙切ナイフを以て、真正面より心臓部を刺貫され絶命している事が
二重心臓 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
みるみる海上のやみ、うるしのごとき夜空に、五色の雲がムクムクとわきおこって、それをふんで身のたけ数百丈の怪天魔が、蛍光につつまれた袖をはらい、双刃もろはの剣を大上段に、かがみのごとき目をみはって、カッと牡丹ぼたんの口をひらき、すさまじい火焔をはくのです。
幻術天魔太郎 (新字新仮名) / 野村胡堂(著)