占有せんゆう)” の例文
竹童は、蛾次郎を鷲の背からおとさんとし、蛾次郎は、竹童をふりおとして、じぶんひとりで翼を占有せんゆうしようとしている。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
法律にそむかぬ以上は如何なる方法によって、如何なる額にかさまるともとみ蓄積ちくせき占有せんゆうすることを許すがために、富む者はますます富むの傾向あることは、今ここで述べるを要しない。
自警録 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)
占有せんゆうと称して人に媚ぶる一切の物を咀う。
熊本弁が引き続いて話題を占有せんゆうした。
ぐうたら道中記 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)