卜者ぼくしや)” の例文
それは高祖の居るところに雲気が立つて居たからだといふが、いくら卜者ぼくしやの娘だつて、こけの烏のやうに雲ばかりを当にしたでは無からう。
平将門 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
彼の行方ゆくへは知られずして、その身の家をづべき日はうしほの如く迫れるに、遣方やるかたも無くそぞろ惑ひては、常におぞましう思ひ下せる卜者ぼくしやにも問ひて、後には廻合めぐりあふべきも
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)