半片はんぺん)” の例文
鉄砲町の百瀬ももせという接骨医の裏にいたが、半片はんぺんを三角にきって煮附につけたお菜をわけてくれて、絵硝子ガラスのはまった行燈あんどんのわきで一緒に御膳をたべさせるのを楽しみにしていた。
あんぽんたんながら、それには恐縮して、老人としよりの眼は悪かろうからと、だんだん後へさがって座るのだが、お豆腐ぎらいのために母が内密ないしょ半片はんぺんにしてくれると、ちゃんと知っている。