“半布”の読み方と例文
読み方割合
ハンケチ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
それが半布ハンケチを振り出した。こちらからもそれに応じて各自にハンケチを振った。
月世界跋渉記 (新字新仮名) / 江見水蔭(著)
聲は高くすれば聞えるくらゐの遠さだつたが、向うの看護婦とこつちの武井さんが時にはわざとらしく半布ハンケチを振つて、相圖をし合つて、無聊を慰めるやうな笑ひを洩らし合つたりするのであつた。
病院の窓 (旧字旧仮名) / 南部修太郎(著)
白い半布ハンケチで涙か汗かを拭いているらしかったが、親父が遺書かきおきと一緒に置いていた叔父宛の密封書を見せると、中味を無造作に引き出して、証文みたようなものを一枚一枚叮嚀ていねいあらためて行くうちに
鉄鎚 (新字新仮名) / 夢野久作(著)