“千思(せんし)” の例文
○さて我(わが)駅中(えきちゆう)に稲荷屋喜右エ門といふもの、石綿を紡績(はうせき)する事に千思(せんし)万慮(りよ)を費(つひや)し、竟(つひ)に自(みづから)その術を得て火浣布を織いだせり。又其頃我が近村(きんそん)大沢村の医師黒田玄鶴(げんくわく)も同じく火浣布を織る術を得(え)たり。
執リテ矻々(こつこつ)事ニ是レ従フト雖モ俗累(ぞくるい)肘(ちゅう)ヲ内ニ掣シテ意ノ如クナラズ其間歳月無情逝(ゆき)テ人ヲ待タズ而シテ人生寿ヲ享(う)クル能ク幾時ゾ今ニシテ好機若シ一度逸セバ真ニ是レ一生ノ恨事(こんじ)之ニ過グルナシ千思(せんし)又万考(ばんこう)速(すみやか)ニ我身ヲ衣食ノ煩累(はんるい)ト絶ツノ策ヲ画スルノ急要ナルヲ見又今日本邦所産ノ草木ヲ図説シテ以テ日新ノ教育ヲ
○さて我(わが)駅中(えきちゆう)に稲荷屋喜右エ門といふもの、石綿を紡績(はうせき)する事に千思(せんし)万慮(りよ)を費(つひや)し、竟(つひ)に自(みづから)その術を得て火浣布を織いだせり。又其頃我が近村(きんそん)大沢村の医師黒田玄鶴(げんくわく)も同じく火浣布を織る術を得(え)たり。