十掬とつか)” の例文
ここを以ちてこの二神ふたはしらのかみ、出雲の國の伊耶佐いざさ小濱をはまに降り到りて、十掬とつかの劒を拔きて浪の穗に逆に刺し立てて、その劒のさきあぐて、その大國主の神に問ひたまひしく
そこの濱邊に十掬とつかの劒を拔いて逆さまに刺し立て、その劒の前に趺坐あぐらをかいて、國讓りの談判を迫られたといふ時、大國主の神がひそかに使者を小舟に乘せて助言を求めたのも
山陰土産 (旧字旧仮名) / 島崎藤村(著)