十分じゅうぶ)” の例文
力なげ首悄然しおしおおのれがひざ気勢いきおいのなきたそうなる眼をそそぎ居るに引き替え、源太郎は小狗こいぬ瞰下みおろ猛鷲あらわしの風に臨んで千尺のいわおの上に立つ風情、腹に十分じゅうぶの強みを抱きて、背をもげねば肩をもゆがめず
五重塔 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)