勦滅そうめつ)” の例文
日本民族のはらわたが……特に朝鮮官吏の植民地根性が、ここまで腐り抜いている以上、吾輩がタッタ一人で、いくらジタバタしたって爆弾漁業の勦滅そうめつは……
爆弾太平記 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
神々は相談をしてこの怪物を勦滅そうめつすることに決議はしたが、誰も敢て手を下そうとするものがない中にただ一人知恵の神エア(Ea)の息子のマルドゥクがこれに応じた。
源氏の人々、諸国に興って、平家を勦滅そうめつせよの声、ちまたを、おののかせておりまする……。
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
風雲惨澹として旌旗せいきを捲く 仇讎きゆうしゆう勦滅そうめつするは此時に在り 質を二君にゆだと恥づる所 身を故主こしゆうに殉ずるあに悲しむをたん 生前の功は未だ麟閣りんかくのぼらず 死後の名は先づ豹皮ひようひ
八犬伝談余 (新字新仮名) / 内田魯庵(著)
悪人勦滅そうめつのその日を黄道吉日こうどうきちにちとして、冤罪むじつ獄舎ひとやから出た花聟と、悲嘆のどん底から救われた花嫁とを、この江漢が、一命にかけても、必ず、めでとう手を握らせてお見せする。
牢獄の花嫁 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
爆弾漁業勦滅そうめつの大講演会を開く事になった。
爆弾太平記 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
だが、江漢はたおれはせん。決して仆れはせん。悪人ばらを勦滅そうめつして、人間の生きる地上に、明るい裁きの陽を見るまでは、わしは、血を吐いても、屈しはせん。——まあ見ておれ、百日のうちじゃ。
牢獄の花嫁 (新字新仮名) / 吉川英治(著)