到来とうらい)” の例文
旧字:到來
そんな激烈な到来とうらいをしたとは思えないが、智海自身もかならず成功するとは思っていなかったようである。
新西遊記 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
到来とうらいものやなんかがおおくって、おくでめし上がらなかったもんで、しまっといてくさらしちゃったのさ。」
水菓子屋の要吉 (新字新仮名) / 木内高音(著)
ぼくは逃走の好機到来とうらいと心中で計企けいきするところがあったが、ふたりはなかなかゆだんしないのだ。午前十時ごろ一頭のラマがぼくらの前にすがたをあらわした。
少年連盟 (新字新仮名) / 佐藤紅緑(著)
という歌は子供も知っているが、月給の増すのをもって目的とし人生の理想なりと解釈しておるならば、「ことたるこそやすけれ」というような、安心の時代はとうてい到来とうらいせぬであろう。
自警録 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)
ついに時節は到来とうらいしました。
ジェンナー伝 (新字新仮名) / 小酒井不木(著)