判然はきはき)” の例文
男のように判然はきはきしたところのある奥さんは、普通の女と違ってこんな場合には大変心持よく話のできる人でした。「ござんす、差し上げましょう」といいました。
こころ (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
始終しじゅう身体からだが悪いとか申して、ぐずぐずしておりますから、それならば、ちと旅行でもして判然はきはきしたらよかろうと申しましてね——でも、まだ、何だかだと駄々をねて、動かないのを
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)