初一念しょいちねん)” の例文
ハリッチ発などと書くと、余が、とうとう初一念しょいちねんつらぬいて、ロンドン上陸後、このハリッチへ来たように邪推じゃすいするであろう。しかし、事実は、大ちがいだ。
沈没男 (新字新仮名) / 海野十三(著)
その上に一家の事情が纏綿てんめんして、三方四方が塞がったから仕方がなしに文学にはしったので、初一念しょいちねんの国士の大望は決して衰えたのでも鈍ったのでもなかった。
二葉亭追録 (新字新仮名) / 内田魯庵(著)