冷嘲ひやか)” の例文
「それでもよく東京の言葉だけは忘れずにいるじゃありませんか」と兄がそのあといてまた冷嘲ひやかし始めた。
行人 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
胡座から立て膝に直ったかと思うと、こう勘兵衛が冷嘲ひやかすように云った。
仇討姉妹笠 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
戸口の方へ行きかけると、男の一人が後ろから冷嘲ひやかした。
碧眼 (新字新仮名) / モーリス・ルヴェル(著)
「先刻は笑談じょうだんさ。君が冷嘲ひやかすから僕も冷嘲したんだ」
明暗 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
お延は笑いながら夫を冷嘲ひやかした。
明暗 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)