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公卿眉
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くげまゆ
ふりがな文庫
“
公卿眉
(
くげまゆ
)” の例文
振り仰ぐと
公卿眉
(
くげまゆ
)
が霞んで、パステルで描いた顏のやうに、額から頬へかけての、清らかな白さが、ポーツと四方の空氣の中に溶け込むやうです。
銭形平次捕物控:220 猿蟹合戦
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
「お喜代ばかりは、その中でもピカピカしてゐますよ。色白で
公卿眉
(
くげまゆ
)
で、
睫毛
(
まつげ
)
が長くて、眼が大きくて、鼻の下が短かくて、心持受け口で——へツ」
銭形平次捕物控:217 歎きの幽沢
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
少し
公卿眉
(
くげまゆ
)
ですが、大きい眼とよく調和して、この女巾着切を、ひどく上品に見せるのは不思議なことでした。
銭形平次捕物控:183 盗まれた十手
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
俯向
(
うつむ
)
いた前髮は重さうで、
脅
(
おび
)
えて剃らなかつたといふ、半元服の
公卿眉
(
くげまゆ
)
が、眞珠色に見える豊かな頬に影を落して、この女の悲劇的な
陰翳
(
いんえい
)
を、ひときは深く見せるのです。
銭形平次捕物控:331 花嫁の幻想
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
少し
公卿眉
(
くげまゆ
)
で、柔かい鼻筋、鼻の下が短かくて、心持受け口で、端麗と言つても宜い、
輪廓
(
りんくわく
)
の正しい
瓜實顏
(
うりざねがほ
)
、笑ふと僅かに笑くぼが
淀
(
よど
)
んで、背は少し高い方——手足の
華奢
(
きやしや
)
な
銭形平次捕物控:331 花嫁の幻想
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
▼ もっと見る
小裾を両
股
(
また
)
に挟んで、さり気なく立った姿は、日本橋小町と言われた、眼の大きい、
公卿眉
(
くげまゆ
)
、鼻の下の寸の詰った、
滴
(
したた
)
るような江戸前の娘だ、私は思わずやんやと
囃
(
はや
)
しましたよ
銭形平次捕物控:376 橋の上の女
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
お艶は肩を
竦
(
すく
)
めて、自分の袖を
爪
(
つま
)
さぐつてをります。少し伏目に八五郎を讃歎させた白い額を見せて、柔かい
公卿眉
(
くげまゆ
)
と、美しい鼻筋、ほのかな唇の紅が、幾人かに戀患ひさせた魅力でせう。
銭形平次捕物控:238 恋患ひ
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
お艶は肩を
縮
(
すく
)
めて、自分の袖を
爪
(
ま
)
さぐって居ります。少し伏目に、八五郎を讃歎させた白い額を見せて、柔らかい
公卿眉
(
くげまゆ
)
と、美しい鼻筋、ほのかな唇の紅が、幾人かに恋患いをさせた魅力でしょう。
銭形平次捕物控:238 恋患い
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
公
常用漢字
小2
部首:⼋
4画
卿
漢検準1級
部首:⼙
12画
眉
常用漢字
中学
部首:⽬
9画
“公卿”で始まる語句
公卿
公卿侍
公卿輩
公卿風
公卿悪
公卿様
公卿眼
公卿衆
公卿方
公卿館