公儀かみ)” の例文
わづか二三兩の金をも貸ず只今に至り證據もなき事を公儀かみへ申立候だん不屆者めと白眼にらまれしかば彌吉夫婦は戰慄ふるへ出し恐れ入て居たりける
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
公儀かみが、御存じじゃ。十九歳から四十年間の御奉公振りは、堂上衆どうじょうしゅうも、知って居られる。
新編忠臣蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
も見出さずお菊が仕業なりと申立公儀かみへ御苦勞を懸し段麁忽不義の致し方に付重き御とがめにも申付べきの處格別の御憐愍れんみん
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
其方共儀長八むすめ身受みうけ相談さうだんの儀は公儀かみに於ても孝心を御賞し有るにつき利欲りよくかゝはらず深切しんせつ懸合かけあひとげ遣はすべし
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)