児柄こがら)” の例文
旧家ではあり資産家かねもちではあり、立派な生活を営んでいた。おそめという一人娘があった。その時数え年ようや二歳ふたつで、まだ誕生にもならなかったが、ひどく可愛い児柄こがらであった。
大捕物仙人壺 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
おっ母さんも顔をくもらせて、お兼ちゃんは児柄こがらがいいから、もしや人攫ひとさらいにでも連れて行かれたのではあるまいかと言った。そんなことかも知れねえと、お父さんも溜息をついていた。
異妖編 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
年の割には利巧で、児柄こがらもいい。
半七捕物帳:13 弁天娘 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)