元明げんめい)” の例文
決して元明げんめい天皇の時に作られたものでないという説が出ましたが『古事記』の仮名を見ますと、前に述べたように
古代国語の音韻に就いて (新字新仮名) / 橋本進吉(著)
元明げんめい天皇平城京に遷都せんとされてより、興福寺、元興寺がんごうじ、薬師寺、大安寺等が次々と建立され、聖武天皇の御代にいたってつい宏大こうだい無双の東大寺が創建される等
大和古寺風物誌 (新字新仮名) / 亀井勝一郎(著)
和銅元年、元明げんめい天皇御製歌である。寧楽なら宮遷都は和銅三年だから、和銅元年には天皇はいまだ藤原宮においでになった。即ち和銅元年は御即位になった年である。
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
薬師寺はもと大和高市郡たけいちのこおり岡本郷に草創された天武てんむ天皇勅願のみ寺であるが、その後、元明げんめい天皇平城遷都せんとさるるに伴い、いまの右京六条の地に移されたのだという。
大和古寺風物誌 (新字新仮名) / 亀井勝一郎(著)
上宮太子が薨去こうきょされてからおよそ九十年、元明げんめい天皇が平城京に都を定められた頃は、内外の紛争もようやく下火となり、わが国富と諸々もろもろの芸文は益々ますます増大充実してきた頃であった。
大和古寺風物誌 (新字新仮名) / 亀井勝一郎(著)