傷寒論しやうかんろん)” の例文
資本もとでに初めし醫者家業いしやかげふ傷寒論しやうかんろんよめねどもなりとて衣服いふくおどかし馬鹿にて付る藥までした三寸の匙加減さじかげんでやつて退のいたる御醫者樣もう成ては長棒ながぼうかごよりいのち
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
坊主頭に黄八丈のあはせ、黒縮緬ちりめんの羽織に短かいのを一本きめて、讀めさうもない漢文の傷寒論しやうかんろんふところにし、幇間と仲人を渡世にしてゐる醫者は、その頃の江戸には少なくなかつたのです。
黄八丈に坊主頭、老眼鏡に傷寒論しやうかんろんと言つた型の如き調子。