“備後国”の読み方と例文
読み方割合
びんごのくに100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
名は信恬しんてん、通称は辞安じあんという。伊沢うじ宗家そうか筑前国ちくぜんのくに福岡ふくおかの城主黒田家くろだけの臣であるが、蘭軒はその分家で、備後国びんごのくに福山の城主阿部伊勢守あべいせのかみ正倫まさともの臣である。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
ひとり平家に忠誠をみせた備後国びんごのくにぬかの入道西寂さいじゃくが、源氏に心を寄せた河野四郎通清こうののしろうみちきよを討ち取ったばかりに、倅の通信みちのぶから手痛い報復をうけて殺されたという。
柳原奉書やなぎわらほうしょ」で有名な備後国びんごのくに比婆ひば庄原しょうばら町の仕事も、今はその名誉を続け得なくなりました。奉書は楮紙こうぞしでありますが、これに米の粉を加えて抄造しょうぞうします。昔も今も典式の用に使われます。
手仕事の日本 (新字新仮名) / 柳宗悦(著)