供待ともま)” の例文
だが、その李逵と戴宗は、玄関の供待ともま部屋べやへ残しておいてずっと奥へ案内された。こよいのやかたは、また一だんと、ゆうべの席よりは奥ふかい。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
いえ、彼處あすこ供待ともまちをしました、あのてあひみんな遊廓くるわのでござりますで、看板かんばんがどれも新地組合しんちくみあひしるし麗々れい/\いてござります。ねえさんたちが心着こゝろづけたでござりませう。
月夜車 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
「どうもおかしいぞ、あすこに供待ともまちをしているのは、ありゃたしかに神尾の草履取ぞうりとり
門のうちに、綺麗な腕車くるまが一台供待ともまちをしていた。
新世帯 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)