佩環はいかん)” の例文
そして、その白いうなじを抱きすくめようとしたが、屏風びょうぶの角に、剣の佩環はいかんが引っかかったので、思わず足をすくめてしまった。
三国志:03 群星の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「この剣には、黄金の佩環はいかんに、琅玕ろうかん緒珠おだまがさがっているのではないか、蓆売むしろうりには過ぎた刀だ。どこで盗んだ?」
三国志:02 桃園の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
胸まである黒髯こくぜんを春風になぶらせ、腰に偃月刀えんげつとう佩環はいかん戛々かつかつとひびかせながら、手には緋総ひぶさのついた鯨鞭げいべんを持った偉丈夫が、その鞭を上げつつ近づいてくるのであった。
三国志:02 桃園の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
佩環はいかんのひびき玉沓ぎょくとうの音、簇擁ぞくようして門内へ入った。
三国志:03 群星の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)