佐保子さほこ)” の例文
佐保子さほこ昨日きのふまでに変つての兄弟からまれて孤独になつた象徴しるしであるらしいと台所で女中に云つて聞かせたりもおつやさんはなさいました。
遺書 (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
何処どこの国に親が帰つて来て孤独になる子がありませうか。母様かあさんところけと云つてはその一番可愛い佐保子さほこの頭をおうちになる音を私にお聞かせになりました。
遺書 (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
そして私の居ないところではあの大きな佐保子さほこに出ないあのかたの乳を吸はせたりもなさるのでした。
遺書 (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)