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伝法
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でんぼう
ふりがな文庫
“
伝法
(
でんぼう
)” の例文
旧字:
傳法
高い
階段
(
はしごだん
)
を上ってゆくと、柳沢はあの
小
(
ち
)
さい
体格
(
からだ
)
に新調の荒い
銘仙
(
めいせん
)
の茶と黒との
伝法
(
でんぼう
)
な
厚褞袍
(
あつどてら
)
を着て、机の前にどっしりと
趺座
(
あぐら
)
をかいている。
うつり香
(新字新仮名)
/
近松秋江
(著)
下町気質
(
したまちかたぎ
)
よりは
伝法
(
でんぼう
)
な、山の手には勿論縁の遠い、——云わば河岸の
鮪
(
まぐろ
)
の
鮨
(
すし
)
と、一味相通ずる何物かがあった。………
魚河岸
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
「ええ。だけれど、江戸の
伝法
(
でんぼう
)
肌だけに気が強くて、大事な用を帯びているのだから、是非、親分を呼び返してくれ、後生だ、頼みだ、と
夢中
(
むちゅう
)
にまでいっているのだよ」
鳴門秘帖:01 上方の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
みよりの琴の師匠をたよって来て芸者となった
伝法
(
でんぼう
)
な、気っぷのよい、江戸育ちの歯ぎれのよいのが、大きな運を
賭
(
かけ
)
てかかる投機的の人心に合って、彼女はめきめきと売り出した。
明治美人伝
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
“伝法”の意味
《名詞》
伝法(でんぽう)
(仏教)師が弟子に仏法を伝授すること。
金銭を払わず飲食や芝居見物をすること。
《形容動詞》
行動が粗暴で無法であるさま。
勇み肌であるさま。
(出典:Wiktionary)
伝
常用漢字
小4
部首:⼈
6画
法
常用漢字
小4
部首:⽔
8画
“伝法”で始まる語句
伝法院
伝法肌
伝法風
伝法口調
伝法授戒
伝法灌頂
伝法寺屋松右衛門