仮名けみょう)” の例文
旧字:假名
しかし、長安のほうに渡すのが至当しとうか、五菩薩ぼさつ仮名けみょうをつかってでてきた者にわたしたほうがいいものか、双方そうほうのあいだにはさまって、まったくとうわくの顔色だ。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「あのくらいに出来る人なれば相当に名ある者に相違あるまい。はて、あの時は何と名乗った……おおそれ、吉田なにがしというたが……吉田なにがしと申す剣客はあまり聞かぬ……仮名けみょうではあるまいか」
大菩薩峠:02 鈴鹿山の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
「ははあ、それは六波羅の放免で、仮名けみょうを当麻の八荒坊ととなえている者でしょう」
私本太平記:02 婆娑羅帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「では、単福というのは、徐庶の仮名けみょうであったか」
三国志:06 孔明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)