仮名かりな)” の例文
旧字:假名
実は、単福と申す名は、故郷の難をのがれてきたときの仮名かりなです。まこと私は、潁上えいじょうの生れ徐庶じょしょあざな元直げんちょくと申すものです。
三国志:06 孔明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
私にこの話を聞かしてくれた仮名かりなの山田三造君は、最後にこんなことを云った。
雨夜草紙 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
ここにある、十八尺とは、誰の仮名かりなか知らんが、大石殿の後を尾行つけて、赤穂まで下ったとみえる。
新編忠臣蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
こういう急場となるとつい、格外というかれの仮名かりなは忘れてしまった。
梅里先生行状記 (新字新仮名) / 吉川英治(著)