五月蝿うるさい)” の例文
村井は五月蝿うるさいと云ひげに眉をひそめしが「そりや、其のあれだ、手短に言へば皆ンなで働いて皆ンなでつかふのだ、誰の物、彼の物なんて、そんな差別は立てないのだ——」
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
誰が言うたか松島大佐も其れが為めにひどく感色を悪るくして居たと云ふのだから、——篠田も最早もはや教会を除名した上は、風評うはさも自然立ち消えになるであらうが、兎角とかく世間は五月蝿うるさいものだから
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)