二口ふたふり)” の例文
其の時に二口ふたふり打ったるを、一腰ひとこしが鬼丸にて、一腰が今御当家にある國綱なれば、どうか鬼丸作りに致せとの仰せなれば、至急の事には相成るまいのう、政七
ろうたけた貴婦人と見せかけながら、拳銃ピストルに短剣二口ふたふり莫連女ばくれんおんなの正体を完全に暴露した。
グリュックスブルグ王室異聞 (新字新仮名) / 橘外男(著)
かれらもまた乾坤二口ふたふりをひとつにせんがため! であることはあの時、交戦のすきに首領らしい老人が宣示せんじしたところによって明らかであるが、それが、怪しきことこのうえなしと言うべきは。
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
と、利家は、二口ふたふり銘刀めいとうに、駿馬しゅんめ一頭を、成政に贈った。
新書太閤記:11 第十一分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
二口ふたふりあるか、二ちょう持ってるか。」
日本橋 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
せき孫六まごろくの作に、大小二口ふたふり稀代きだい業物わざものがある。
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)