二上山ふたがみやま)” の例文
あのなかに、いかにも神秘な姿をして浮かび上がっている葛城かつらぎ二上山ふたがみやまには、一種のあくがれさえいだいて来たものだ。
大和路・信濃路 (新字新仮名) / 堀辰雄(著)
そちの兄、やす太郎も二上山ふたがみやまの合戦に討死した。叔父御もおととしの出陣から帰らなかった。……のう、そういう人々の霊をとむらうべく、僧門に入るのも意義のないことではない。
剣の四君子:02 柳生石舟斎 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
たまくしげ二上山ふたがみやまとりこゑこひしきときにけり 〔巻十七・三九八七〕 大伴家持
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)