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乾秣
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やた
ふりがな文庫
“
乾秣
(
やた
)” の例文
お定は馬に
乾秣
(
やた
)
を
刻
(
き
)
つて鹽水に
掻𢌞
(
かきまは
)
して
與
(
や
)
つて、一擔ぎ水を汲んで來てから夕餉の膳に坐つたが、無暗に氣がそはそはしてゐて、麥八分の飯を二膳とは喰べなかつた。
天鵞絨
(旧字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
お定は馬に
乾秣
(
やた
)
を
刻
(
き
)
つて塩水に掻廻して
与
(
や
)
つて、一担ぎ水を汲んで来てから夕餉の膳に坐つたが、無暗に気がそは/\してゐて、麦八分の飯を二膳とは喰べなかつた。
天鵞絨
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
お定はすぐ起きて、
寢室
(
ねま
)
にしてゐる四疊半許りの板敷を出た。手探りに
草履
(
ざうり
)
を
突
(
つゝ
)
かけて、表裏の入口を開けると、厩では
乾秣
(
やた
)
を
欲
(
ほ
)
しがる馬の、破目板を
蹴
(
け
)
る音がゴトゴトと鳴る。
天鵞絨
(旧字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
お定はすぐ起きて、
寝室
(
ねま
)
にしてゐる四畳半許りの板敷を出た。手探りに草裏を突かけて、表裏の入口を開けると、厩では
乾秣
(
やた
)
を欲しがる馬の、羽目板を蹴る音がゴト/\と鳴る。
天鵞絨
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
母は裏の物置の側に荒蓆を布いて、日向ぼツこをしながら、打殘しの麻絲を
砧
(
う
)
つてゐる。三時頃には父も田𢌞りから歸つて來て、厩の前の
乾秣
(
やた
)
場で、鼻唄ながらに鉈や鎌を研ぎ始めた。
天鵞絨
(旧字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
▼ もっと見る
馬車
追
(
ひき
)
の
老爺
(
おやぢ
)
は丁度厩の前で
乾秣
(
やた
)
を刻むところであつた。
天鵞絨
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
乾
常用漢字
中学
部首:⼄
11画
秣
漢検1級
部首:⽲
10画
“乾秣”で始まる語句
乾秣場