乞児きつじ)” の例文
旧字:乞兒
喜べば則ち花開き鳥下る処、悲めば則ち木落ち風行く処、平和なれば則ち水草つぼみ黄にして佳人足をあらふ処、不平なれば則ち乞児きつじ巌頭にきょして遥に金紋先箱大鳥毛の行列をにらむ処。
病牀譫語 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)
「身、五民ノ外ニ処シテ、或ハニヨク、或ハせんニヨシ、上ハ王皇ニ陪シテ栄ト為サズ、下ハ乞児きつじニ伍シテ辱ト為サズ、優游シテ以テ歳ヲをはルベキモノ、唯我ガ技ヲしかリト為ス……エヘン」
大菩薩峠:26 めいろの巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)