乗換馬のりかえうま)” の例文
乗換馬のりかえうまを曳かせ、槍を持った供の者を、十人以上もひき連れた馬上の侍に、手車をぶつけてしまったのである。
新書太閤記:01 第一分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
といっても、駕籠、乗換馬のりかえうまを曳く小者まで加えても、せいぜい三十人は出ないが、老公の他出に、これだけの列が下って来たことは、西山開かれて以来の壮観である。
梅里先生行状記 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
行脚あんぎゃ雲水うんすいよりひどいのもあるし、また、塚原卜伝の如きは、道中、常に六、七十人の供人を連れ、家来にこぶしに鷹をすえさせ、侍臣には、乗換馬のりかえうまを曳かせて、威風堂々と
新書太閤記:01 第一分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
おら、店のお客に聞いたんだけど、むかし塚原卜伝つかはらぼくでんなんかは、道中する時にはお供に乗換馬のりかえうまを曳かせ、近習きんじゅうには鷹をこぶしにすえさせて、七、八十人も家来をつれて歩いたんだってね
宮本武蔵:03 水の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
そこにいたのは、まさしくどこかの藩士に違いない。野袴のばかま穿いて、見事な大小をさし、乗換馬のりかえうまを傍らの木につないで、今、弁当を食べ終えたらしく、小者の汲んで来た白湯さゆ木陰こかげで飲んでいた。
宮本武蔵:07 二天の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「はてな。乗換馬のりかえうままで曳かせて」
梅里先生行状記 (新字新仮名) / 吉川英治(著)