“串差”の読み方と例文
読み方割合
くしざ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
串差くしざしにしてあぶる小鳥のにおいは広い囲炉裏ばたにみちあふれたが、その中には半蔵が土産みやげの一つの加子母峠かしもとうげつぐみもまじっていると知られた。
夜明け前:04 第二部下 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
一本つけてくれた銚子ちょうし串差くしざしにしてさらの上に盛られたつぐみ、すべては客を扱い慣れた家の主人の心づかいからであった。その時、半蔵は次ぎの間にくつろいでいる佐吉を呼んで
夜明け前:01 第一部上 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
とおまんは隣家の子息むすこにお民を引き合わせて、串差くしざしにした御幣餅をそのぜんに載せてすすめた。こんがりと狐色きつねいろに焼けた胡桃醤油くるみだまりのうまそうなやつは、新夫婦の膳にも上った。
夜明け前:01 第一部上 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)