“加子母峠”の読み方と例文
読み方割合
かしもとうげ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
串差くしざしにしてあぶる小鳥のにおいは広い囲炉裏ばたにみちあふれたが、その中には半蔵が土産みやげの一つの加子母峠かしもとうげつぐみもまじっていると知られた。
夜明け前:04 第二部下 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
馬も通わないという嶮岨けんそ加子母峠かしもとうげを越して、か弱い足で二十余里の深い山道を踏んで行ったことは、夫を思う女の一心なればこそそれができた。
夜明け前:04 第二部下 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
美濃方面から冬期にこの神社の位置に達するためには、藁沓わらぐつを用意し、その上に「かんじき」をあてて、難場中の難場と聞こえた国境の加子母峠かしもとうげを越えねばならない。
夜明け前:04 第二部下 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)