丫鬟わらは)” の例文
田辺が家は御明みあかし灯心とうしんたぐひを商ひぬれば、二一八所せく人の入りたちける中に、都の人の忍びのまうでと見えて、いと二一九よろしき女一人、丫鬟わらは一人、二二〇たき物もとむとてここに立ちよる。
六八午時ひるかたぶくまで尋ねわづらひたるに、かの丫鬟わらは東の方よりあゆみ来る。豊雄見るより大いに喜び、六九娘子をとめの家はいづくぞ。かさもとむとて尋ね来るといふ。丫鬟打ちゑみて、よくも来ませり。
三三丫鬟わらはの十四五ばかりの清げなるに、包みし物もたせ、三四しとどにれて三五わびしげなるが、豊雄を見て、おもてさと打ち赤めて恥かしげなるさまあてやかなるに、三六不慮すずろに心うごきて、かつ思ふは