両腿りょうもも)” の例文
旧字:兩腿
そんな場合に両腿りょうももをぴったり合わせると、脚と脚との間には寸分のすきもなく、腰から下が足頸を頂天にした一つの細長い三角形を描くのでした。
痴人の愛 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
乳房が重く張り、固くなった乳首が肌着でこすれ、両腿りょうももの奥が湯でもこぼしたように熱くなる。
五瓣の椿 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
が、部屋はまだ十分に暖らなかった。彼女は籐椅子に腰かけたなり、時々両腿りょうももの筋肉を反射的に震わせるようにした。わたしはブラッシュを動かしながら、その度に一々苛立いらだたしさを感じた。
(新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
そしてその大きな両手で一度に両腿りょうももをたたきながら叫んだ。