両股りょうもも)” の例文
旧字:兩股
両股りょうもものあたりまで、真っ青な水の中へ浸けて、腹や足一杯に藻草もぐさを絡ませながら、竿を立てていた小作人が、その感触でわかるものでしょう、突然に顔色を変えました。
棚田裁判長の怪死 (新字新仮名) / 橘外男(著)
寝像の悪いナオミは、い巻きをすっかり剥いでしまって、両股りょうももの間にそのえりを挟み、乳の方まであらわになった胸の上へ、片肘かたひじを立ててその手の先を、あたかもたわんだ枝のように載せています。
痴人の愛 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)