両側もろがは)” の例文
旧字:兩側
両側もろがはの立枯並木、しも見れば一側ひとかは並木なみき、時をりにとまる鴉もその枝の霜にすぼまり、渡り鳥ちらばる鳥もその空に薄煙うすけぶり立つ。
観相の秋 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
両側もろがはの立枯並木しも見れば一側ひとかは並木、時をりにとまる鴉もその枝の霜にすぼまり、渡り鳥ちらばる鳥もその空に薄煙うすけぶり立つ。
雀の卵 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
霜ふかき野川のゐぜき、今朝もまた氷張りけり。その川の両側もろがはつづき、隙間なく枯木つづけり。あなあはれ立枯並木。
観相の秋 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
霜ふかき野川のゐぜき今朝もまた氷張りけり。その川の両側もろがはつづき、隙間なく枯木つづけり。あはれあはれ立枯並木たちがれなみき
雀の卵 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
土堤どての枯草、こごりつき白くきびしく、両側もろがは立枯並木たちがれなみき、いよいよに白くさびしく、雪空の薄墨色にこまごまと梢明こずゑあかり、下空したぞら小枝さえのほそ枝立ちつづき、見れども飽かず、入り交り網目して透く。
観相の秋 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
枯すすき、土堤どての枯草、凍りつき白くきびしく、両側もろがは立枯並木たちがれなみきいよいよに白くさびしく、雪空の薄墨色にこまごまと梢明こずゑあかり、下空したぞら小枝さえのほそ枝立ちつづき見れども飽かず、入り交り網目して透く。
雀の卵 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
日はのこる両側もろがはこずゑにあかく
邪宗門 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
つらなが両側もろがはふるへわななき
第二邪宗門 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)