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した
『おい、ペンペ、
下界を
見ろ。すばらしい
景色じやないか。お
前なんぞこゝらまで
飛んで
来たこともあるまい。』
二人は抱き合ったまま流星のように早く、
下界の方へ落ちて行きました。
もう
下界を
見ても、なにもかもわからないほどだ。
初めの
元気もどこへやら、ペンペは
胸がドキドキする。
ペンペのからだが
黒い
小さな
點になつて、グーッグーッと
錐を
揉むやうに
下界に
墜ちてゆくのがわかつた。やがてそれも
見えなくなつてしまつた。ペンペはどうなつたらうか。