下拙へた)” の例文
子供といふものは妙な直覺があつて、巧手じやうず下拙へたより何より、そのものの眞髓に觸れることがあるもので、成人の思ひつかないものをピンと掴むものだ。
「郭子儀」異変 (旧字旧仮名) / 長谷川時雨(著)
「そんなに姉さんが恋しいの。人形のお話は、私も聞いて泣いていました。ほんとうに貴下、そんなじゃ情婦いろは出来ない。口説くのは下拙へただし、お金子かねは無さそうだし、」
日本橋 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)