下人しもべ)” の例文
此雪いくばくのちからをつひやし、いくばくの銭をつひやし、終日しゆうじつほりたるあとへその夜大雪あけて見ればもとのごとし。かゝる時は主人あるじはさら也、下人しもべかしらたれ歎息ためいきをつくのみ也。
この雪いくばくの力をつひやし、いくばくの銭を費し、終日ほりたる跡へその夜大雪降り夜明て見れば元のごとし。かゝる時は主人あるじはさらなり、下人しもべかしらたれ歎息ためいきをつくのみなり。
(新字新仮名) / 中谷宇吉郎(著)