丁汝昌ていじょしょう)” の例文
支那の丁汝昌ていじょしょうが日本にいるうち、おしかさんの傍を離れかねていた。彼国へ帰ってからも切々な思いは、あの英雄に断腸の文をしたためさせた。
大橋須磨子 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
昔、わが海軍に負けて、毒をのんで死んだ支那しな丁汝昌ていじょしょう提督のように、敵ながら気の毒な将軍ではないか。
昭和遊撃隊 (新字新仮名) / 平田晋策(著)
殊に今度の「威海衛陥落」における丁汝昌ていじょしょうの役は大好評であった。
明治劇談 ランプの下にて (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
威海衛いかいえいで毒を仰いで死んだ清国の提督、丁汝昌ていじょしょうの恋人とうたわれたおしかさん、座っている老女は、紅葉館創立以来のお給仕きゅうじの総指揮役で、後見役のおやすさん。
大橋須磨子 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
「おしかさんは、支那の丁汝昌ていじょしょうが、こちらにおいでになったころ、とても思われていたのですよ。」
モルガンお雪 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)