“一盆”の読み方と例文
読み方割合
ひとぼん100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
しかし僕の中学時代には葛餅も一盆ひとぼん三銭だつた。僕は僕の友だちと一しよに江東梅園かうとうばいゑんなどへ遠足に行つた帰りに度たびこの葛餅を食つたものである。
本所両国 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
「おい、あんのを一盆ひとぼん。……お手間てまれます、つてらつしやい。」
松の葉 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
船橋屋も家はあらたになつたものの、大体は昔に変つてゐない。僕等は縁台えんだいに腰をおろし、鴨居かもゐの上にかけ並べた日本アルプスの写真を見ながら、葛餅を一盆ひとぼんづつ食ふことにした。
本所両国 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)