一疋ひとつ)” の例文
……其處そこで、昨日きのふ穿いたどろだらけの高足駄たかあしだ高々たか/″\穿いて、透通すきとほるやうな秋日和あきびよりには宛然まるでつままれたやうなかたちで、カラン/\と戸外おもてた。が、咄嗟とつさにはまぼろしえたやうで一疋ひとつえぬ。
番茶話 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)